Twitterにキャリア漫画を上げているとイヤでも目につくのが
「転職で年収UP」
「キラキラキャリアの作り方」
的な転職やキャリア関連のアドバイスやノウハウを公開しているアカウントで、自分とは比較にならないほど多くのフォロワー数を獲得してマネタイズしているようです。若干キナ臭いのも多いですが、本当に役に立つかもしれない情報もあるにはあると思います。
自分も最初の漫画30枚を描き終えた時に書いた通り、マネタイズしたい気持ちはないことはありません。人間の根源にある生存欲求や承認欲求に訴えかける「金」と「モテ」には常に高い需要があるので、マネタイズするための方向として収入増を訴えるのが有効なのも理解できます。
しかし、私は漫画その他Twitterやブログでの発信をその方向に特化してマネタイズしようとは全然思いませんし、そもそも出来ません。というのも、私自身のキャリアはその大部分が偶然に支配されていたと確信してるからです。
漫画のキャリアドリフト編に描いた通り、香港で最初にアサインされたビジネスはいくら頑張っても全然売れませんでしたが、その失敗と同僚の退職が偶然重なって別プロジェクトにアサインされました。そこでより需要の高いサービスを担当することになり、それが現職への転職に繋がり、転職した会社のサービスが偶然市場のニーズに合っていたために会社全体の上昇気流にのって管理職になることが出来て、その経験を評価されて日系企業本社に管理職として転職するという事になりました。
まさにこのツイートの方の言う通り、運が良かっただけです。
外資ITで一定のキャリアを積んだ人は「運が良かっただけ」と謙遜しますがガチで言ってます。
たまたま勢いのある会社で良い製品を担当して自分のスキルセットがマッチしたから何とかサヴァイブしたという自覚と
実力のある人が売れないプロダクト抱えて深い谷に堕ちていく所を何度もみているからです
— 外資IT営業レオ (@GaishiITSaas) March 21, 2022
年収はそこそこ上がったし、世間的にはサクセスストーリーだと言って良いのかもしれませんが、そこに何か人に伝えられるノウハウやアドバイスなんかありません。自分のパターンは海外現地採用という事もあり多くの人の参考になりにくいという側面もありますが、キャリアというのは元来不確定要素だらけでコントロールが効かないものだと経験的に確信しているからです。
なので「これをやったら年収UP」なんてことは口が裂けても言えず、自分がキャリアに関して出来るアドバイスなんて「一生懸命頑張れ」ぐらいしかありません。もちろん今ブラックな環境にいて既に頑張り過ぎている人はあまり頑張らずに辞める勇気も必要ですが、例えばブラック企業を辞めてキャリアの方向転換をしたいとして、やりたい仕事に就くために出来ることは頑張って勉強して言語を身につけたり、学位や資格を取ったり、他の仕事を見つけて頑張ったり。基本的にそれ以外に出来る事はあまりなくて、あとは運に身を任せるしかない。
というわけで、分かりやすい方向性を持たない私の漫画、ブログやTwitterはいつか一度ぐらいバズってみたいという夢は抱きつつも大きな成功を収めることはないかもしれませんが、ひとまず好きな事を発信し続けていこうと思ってます。
そんな偶然に支配された私のキャリアは私自身の手によって漫画化されているので、興味のある方は是非読んでみて下さい。