深センと香港のコロナ対策の違い

今週からついに深センが事実上のロックダウンとなり、自分の生活にも影響が出始めました。

会社はロックダウンに先んじて2週間前からフルリモートに切り替えていたので、仕事の面では変化はありませんが、今日からは小区から特段の理由がない限り出るなという事で外出が登録制となり、本格的なロックダウンの様相を呈しています。

自分が今まで経験した中では2020年の香港時代が一番コロナの制限が厳しかった時期でしたが、今回は制限度合いで言うとその時以上です。香港ではバーとかレストラン、人の集まる施設への制限がほとんどで市民の外出自体を制限する事はなかったので、本格的な外出制限というのは初めての経験です。

中国で市民の外出制限を比較的簡単に課せるのは小区(シャオチュー)という小さな単位で管理が出来る事が大きいです。全ての住居は1つの小区に属していて、そこに管理事務所があって小区への出入りを見張る警備員的な人がいます。小区はその1つ上の社区という行政単位の下にくっついた形で、上から降りてくる指示を執行する役割を担ってます。

さらにスマホアプリの健康コードを駆使して陰性結果がないとどこにも行けなくすることでPCR検査を義務化したり、さらに指示を無視してしばらく検査をしていない人の健康コードを緑から黄色にしたりというある意味恣意的な運用によって行動をコントロールしています。

香港でも一部の高級よりな住宅にはセキュリティの観点で出入りを見張る警備員はいますが、多くの住居では人の出入りを管理する人なんかいません。中国には外出を管理出来るマイクロシステムがある一方、香港では外出制限をしようとしても基本的には市民の自主的な行動に任せるしかないのです。中国と同じ様なコロナ対策を講じているはずの香港で感染拡大が止まらない背景にはこういった行政システムの違いがあると思います。

ちなみにゼロコロナをいつまで続けるのかという議論はあまり中国国内では聞かないように思います。中国の人は感染リスクに対してかなり敏感で、感染リスクを下げるためなら自由を犠牲にするのは厭わないというマインドの人が多いような気がします。

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